筋膜について。
■筋膜とはなにか?
筋肉を包むコラーゲン質の膜のことです。腱を包む部分を腱膜、骨を覆う部分を骨膜といいますが、それらは連続しています。筋肉がカラダを動かすためにあるのと反対に、カラダの形態を保持する役目があります。たとえば、「大胸筋」「上腕二頭筋」など、詳しい方は形がイメージできると思いますが、その形を保持しているのが筋膜です。「ムネ肉」「モモ肉」などのブロック肉を想像していただいても結構です。ブロック肉を包む半透明の白っぽい膜が筋膜です。
■筋膜の特徴
動かすためにある筋肉は、収縮・弛緩が仕事ですから変形してもすぐに元に戻ります。それに対して、筋膜というのは、筋肉のブロックの形態を保持するためにあるので、変形しにくく出来ています。そのため、一度変形してしまうとなかなか元に戻りません。猫背やO脚などカラダの歪みが定着して固まってしまうのは、そのような筋膜の特性が関係しています。
■筋膜は一枚布
筋膜は筋肉のつけねの所で腱膜に変わります。変わるというのは、成分が少し多い、ということです。腱の部分、筋肉のつけね、間接部は強い負荷のかかる部分ですから、ミネラル分が多く含まれて、耐性が高くなっているのです。腱膜は骨膜に移行します。基本的にはコラーゲン繊維で、筋膜、腱、骨膜、内臓間膜は同じものであり、同じということはつまり、カラダ全体がひとつのシートで包まれている、繋がっている、というです。
繋がっているがゆえに、筋膜に問題が起きた場合、ケガをした箇所から遠くの所に痛みが出たり、いわゆる、関連痛のような症状が起きることがあります。
■筋膜療法・筋膜リリースとは何か。
瘢痕や姿勢不良が原因で起きた筋膜の癒着・固着を、革をなめすようなマッサージや緩やかなストレッチを用いて改善していく手技療法です。患部の除痛のみならず、根本的な姿勢の改善を目的にした民間療法です。当院では超音波治療器を使用して、短時間で効率的に筋膜を緩めています。
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